Windows ServerでiSCSI接続する方法(PowerShell編)

Windows Server(iSCSIイニシエータ)からiSCSI接続を行う方法として、Windowsの設定画面から行う方法と、PowerShellまたはコマンドプロンプトで行う方法があります。

以下、PowerShellでiSCSI接続を行います。また、CHAP認証を使用する場合と使用しない場合それぞれの方法で試してみます。

目次

前提条件

以降の手順は、CHAP認証を使用する場合のパラメータとして以下を想定しています。

  • iSCSIイニシエータのIQN値(ユーザ名)
    • iqn.1991-05.com.microsoft:vm-ws2019-initi
  • iSCSIターゲットのIQN値(ユーザ名)
    • iqn.1991-05.com.microsoft:vm-ws2019-targe-msfc-target
  • 単方向CHAP認証用情報
    • iSCSIイニシエータのパスワード: password4init
  • 双方向CHAP認証用情報
    • iSCSIターゲットのパスワード: password4targ

接続前手順

iSCSIサービスを起動

iSCSIサービスを起動し、自動起動を有効にします。

Get-InitiatorPortコマンドで、iSCSIイニシエータのIQN値を確認します。

iSCSIターゲットポータルを探索

iSCSIターゲットのIPアドレスを指定し、iSCSIターゲットポータルを探索します。

iSCSIターゲットを確認します。

接続手順1: CHAP認証なしで接続する場合

iSCSI接続を確立

Connect-IscsiTargetコマンドでiSCSIターゲットに接続します。AuthenticationTypeがNONE(認証なし)になっています。

接続手順2: 単方向CHAP認証ありで接続する場合

単方向CHAP認証は、iSCSI接続を行う際に、iSCSIターゲットがiSCSIイニシエータを認証します。

iSCSI接続を確立

Connect-IscsiTargetコマンドを実行する際に、認証方法を指定します。”-AuthenticationType”でONEWAYCHAP(単方向CHAP)を指定します。

“-ChapUsername”、”-ChapSecret”で指定するiSCSIイニシエータのユーザ名(IQN値)とパスワードは、iSCSIターゲットに事前に登録しておく必要があります。

接続手順3: 双方向CHAP認証ありで接続する場合

双方向CHAP認証は、iSCSI接続を行う際に、iSCSIターゲットからiSCSIイニシエータへの認証に加えて、iSCSIイニシエータがiSCSIターゲットを認証します。

iSCSIイニシエータにCHAP秘密鍵を登録

Set-IscsiChapSecretコマンドで、iSCSIイニシエータにCHAP秘密鍵を登録します。実行例では”password4targ”を値として登録しています。

iSCSI接続を確立

Connect-IscsiTargetコマンドでiSCSI接続を確立します。使用するオプションは単方向CHAP認証ありの場合と同じですが、”AuthenticationType”としてMUTUALを指定します。

“-ChapUsername”、”-ChapSecret”で指定するiSCSIイニシエータのユーザ名(IQN値)とパスワードに加え、iSCSIターゲットのユーザ名(IQN値)と上記パスワード(CHAP秘密鍵)を、iSCSIターゲットに事前に登録しておく必要があります。

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