Azure CLIでAzure VMを簡易デプロイする方法

Azure上にサーバをデプロイする際、Azure Portal(GUI)以外利用したことがなかったので、Azure CLIで行ってみました。今回はユーザ側で最低限必要な操作のみ実施します。

目次

前提条件

Azure上にCLIでサーバをデプロイする際に必要な前提条件は以下の通りです。

  • Azureサブスクリプションを所有
  • Azure Cloud Shell(Bash)またはローカルにインストールしたAzure CLIを使用

サーバデプロイ手順

本手順では、リソースグループの作成とサーバの作成を行います。それ以外のリソースの作成手順は省略し、省略時のデフォルト設定を利用します。

リソースグループを作成

リソースグループの作成には、az group createコマンドを使用します。リソースグループの名前と配置先のリージョンを指定します。

以下は、東日本リージョンを指定してリソースグループを作成した場合の実行例です。

ちなみに以下のコマンドを実行することで、サポートされているリージョンの一覧を取得できます(-oオプションによって出力形式を変更可能です)。

サーバ(Azure VM)を作成

サーバの作成にはaz vm createコマンドを使用します。以下はサーバの作成に最低限必要なオプションです。

以下の実行例では、サーバ作成時に使用するイメージ情報として、RHEL 8.2の最新イメージを–imageオプションで指定しています。実行例の–admin-username <管理者名>は省略可能です。省略した場合、現在のOSのユーザー名が管理者名として使われます。また、サーバへのログイン時の認証方法としてパスワード認証を選択しています。パスワードの長さには要件があるので、詳細はこちらを参照してください。

サーバデプロイにより生成されるリソース

リソースグループを指定してaz resource listコマンドを実行すると、リソースグループ内のリソース一覧が表示されます。実行した結果、以下の6つのリソースが作成されていました。

  1. サーバ(vm-test-rhel8u2)
    • サイズ:Standard DS1 v2(1 vCPU, 3.5 GiB)
  2. OSディスク(vm-test-rhel8u2_OsDisk_1_62645c74bd394f469c69d00e13994259)
    • サイズ:64 GiB、SKU:Premium SSD LRS
    • パフォーマンスレベル:P6 – 240 IOPS、50 MBps
  3. ネットワークインターフェイス(vm-test-rhel8u2VMNic)
  4. パブリックIPアドレス(vm-test-rhel8u2PublicIP)
    • ネットワークインターフェイスに関連付けられる
  5. ネットワークセキュリティグループ(vm-test-rhel8u2NSG)
    • ネットワークインターフェイスに関連付けられる
    • デフォルトの受信セキュリティ規則にdefault-allow-sshが追加される(22番ポート(SSH)がインターネットに公開されるため注意)
  6. 仮想ネットワーク(vm-test-rhel8u2VNET)
    • デフォルトのサブネット(vm-test-rhel8u2Subnet)が作成される

各リソースのデフォルト設定が気になる場合は、必要なリソースごとにコマンドを実行したり、オプションを追加するようにしてください。

まとめ

  • Azure CLIを利用し、最小ステップでサーバをデプロイしてみた
    (リソースグループ作成とサーバ作成の2ステップ)
  • サーバ作成時は、リソースグループとサーバ名の他、OSイメージと認証方法を指定する必要あり

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